フィールド・オブ・ドリームス
(ファンタジー・ドラマ / アメリカ)
正確には★4.4くらい!
<前情報はこれだけで!>
ある日「それを作れば彼が来る」という“声”を聞いた農夫が、とうもろこし畑を潰して野球場を造り始める。不思議な声と、主人公レイの説明できない直感によってたどり着く結末は?
人と人との不思議なつながりをファンタジーの姿を借りて語りかける感動作。
<鑑賞中・鑑賞後こんな気分が味わえる>
・前中盤、結末が見えるまで、始終先の見えない展開で、「どうなっちゃうの?」という感じです。日常の中に説明しようのない不思議な出来事が次々と起こる。しかしそれが好ましく描かれています。
・結末への過程、そしてラスト。共に、過ぎ去った時代にやり遂げられなかった事があった人々のことを思うと、切ない。しかし結末を見れば、それだけでは終わらない良い後味の作品です。
・鑑賞後、つい自分の親の若かったころはどうだったろう、と肉親を一人の人間として見つめてしまう作品。
・ファンタジーの嫌いな方にはオススメしません
・家庭を持った方によりオススメします
<その他の判断材料>
監督 : フィル・アルデン・ロビンソン (『トータルフィアーズ』 『スニーカーズ』)
原作 : W・P・キンセラ
出演 : ケヴィン・コスナー (『ウォーターワールド』 『ボディガード』 )
エイミー・マディガン (『アラモベイ』 『イヴの密かな憂鬱』)
ギャビー・ホフマン (『Dearフレンズ』 『顔のない天使』)
<ネタバレ感想>
不思議な声に従い、次々と課題を解決していく様子はパズルにピースを一つ一つはめていくようで、最後にどんな結末が見れるんだろうと無心で鑑賞しました。
野球を知らなくても、作品の題材は広く通用するところなので、楽しめますが、ベースボールに詳しければもっとこの作品を楽しめただろうと思います。
結末について。まさに最初の囁きがラストに直結しており、物語の筋としては太いクレヨンでくっきり引かれいるという印象で明確さが返って胸に響きます。
レイが唯一父親について語った台詞 「親父は歳に負けた 彼にも夢はあったろう、だが何もしなかった」。 罵っているようにも聞こえますが、そんな父が息子は残念なんですよね。もっと楽しめばよかったのに、と。
その父親が、子供(レイ)や生計といった、しがらみが何もない、夢だけ見てればいい年齢で目の前に登場する。そうやって目の前に現れて、それが幻でもなく、実際にキャッチボールできる。
ありえない情景ですが、その背景を思うと、鑑賞後にも心に長く残りました。
ゴースト選手たちも良い味出してましたね。最初に登場した時、妙な無愛想が心理を読ませず、普通の人間じゃないことを匂わせて面白かったです。
ムーンライト・グラハムは特に印象的です。彼が入ってきた時、往年のプロたちの中ではとても通用しないひよっこでしたが、それを周りが受け入れる様子が微笑ましい(´▽`) しかしやり直す為に来たのに、そうはならず残念に思いました。結局、野球人生より人助けを選んだので、美談ではあるのですが…。やはり残念!
<大したことない裏話>
ラストの車のライトの列、CGではないそうで! 1500台の車を使って実際に撮影した映像なんだそうです。
ニキータ (アクション・サスペンス・ドラマ / フランス)
<前情報はこれだけで!>
政府の秘密工作員に仕立てられた不良少女、ニキータ。死刑宣告を受けた彼女は選択の余地無く組織に入り、訓練を積み重ねていく。
普通の女の子の精神を持つ彼女が銃を持ち、殺し屋の世界へと足を踏み入れる…。
<鑑賞中・鑑賞後こんな気分が味わえる>
前半は安定した気持ちで見れると思います。小道具や台詞まわし、どれをとっても十分に浸ってください!といえる作品です。
後半、それまでそこらの不良少女でしかなかった彼女が、裏家業の世界を見て、味わい、ギリギリの緊張感の中で追い詰められていく様は見ていて苦しくなるかもしれません…。
華奢な彼女が迫力ある戦闘シーンを繰り広げるアクションも見所ですが、この作品は主人公の精神に注目してみてください。
最後は作品が終わった後も、しばらくあれこれ想像してしまう良い終わり方なので、是非。
<その他の判断材料>
監督 : リュック・ベッソン (『レオン』 『フィフスエレメント』 『ジャンヌ・ダルク』)
出演 : アンヌ・パリロー ニキータ
ジャン・ユーグ・アングラード マルコ
ジャンヌ・モロー アマンド
チェッキー・カリョ ボブ
ジャン・レノ ビクトル (『レオン』 『ダ・ヴィンチ・コード』 『グラン・ブルー』)
<ネタバレ感想>
「ニキータ」はこの作品の名前ですが、彼女のこの本名は作中一度しか出てこなかったように記憶しています。しかもその出し方も印象的でした。
本当の名前はあるのに、作戦中様々な名前で呼ばれ、信頼している訓練担当からも、恋人からも本名で呼ばれることはなかったですね。
その安らぎを感じる恋人に名前も、本当の自分をさらけ出すこともできず、彼女の苦悩には観ている側も苦しい気持ちになりました。
彼女のラストに至るまでの後半の心理描写も好きですが、レストランで銃をプレゼントされるまでの前半部分も大好きでした。
程よいテンポで不良少女が女性になっていく様子が描かれ、担当教官や礼儀を教える中年の女性も良い味を出しており、脚本に何か盛り上がりがあるところではないのですが、一番わくわくして鑑賞できた部分です。
ラストはあの状況で彼女が選べる、最善の方法だったでしょう。残された二人の男性が印象的でした。その後の三人に想像が膨らみ、テープが終わった後もしばらく「ニキータ」の世界に浸れるような良い終わり方だったと思います。
<大したことない裏話>
・この作品に出てくる「掃除屋」、ジャン・レノです。掃除屋でジャン・レノ=「レオン」となったそうです。インタビューによれば、ベッソンは自分の作品に対して、「僕の作品は『ニキータ』以前と『ニキータ』以後で分けられる」 と語っていました。
『レオン』にはニキータ以上に期待してもいいと思います☆
(他の作品の話になってしまいましたね…ごめんなさいっ( ´v`)>)
・これも大したことない話ですが、主人公を演じたアンヌ・パリローは監督の元妻でした。

シザーハンズ (ファンタジーロマンス / アメリカ)
<前情報はこれだけで!>
発明家の博士によって生み出された人造人間エドワード。だが、彼の完成直前に博士が急死してしまった為、彼は両手がハサミのままになってしまう。
丘の上の朽ちかけた巨大な屋敷で、孤独な日々を送っていた彼の元に、ある日化粧品のセールス・ウーマンのペグが訪ねて来た。心優しい彼女は、そんな彼の姿に同情し、自分の家に連れ帰る。
世間を何も知らない、無垢な人造人間エドワードは、そこで人間の少女・キムに思いを寄せるが…。
<鑑賞中・鑑賞後こんな気分が味わえる>
前半は近所の人々のリアルな嫌な部分が、皮肉をこめたようなコメディー調で描かれており、テンポよく楽しんで観れると思います。エドワードの愛すべきキャラクターが見所です。
後半は前半に見え隠れしていた人々の嫌な部分が前面に押し出され、しかしそれにも素直に、しかも不器用に感情を表すしかないエドワードが心苦しい展開です。「気づいて!」とか「どうして!」と思うかもしれません。
鑑賞後は、あまり書けませんが、しばらく尾を引くと思います。決してきっぱり終わり、とは行かず、感傷に浸ってしまう作品です。
<ネタバレ感想>
おもちゃのようなかわいらしい町並みで、そこに住んでいる住人も、やりすぎなくらい露骨な「ご近所さん」って感じでなんだか笑えましたw
しかしこのポップな色合いに暗い色のエドワードが入ると、そのアンバランスさが微笑ましいんですよね! たしかに、全編目立っているのには違いないんですけど、その印象が最初と最後では全然違う。
最初は、華やかな世間に、「ちょっと毛色の違うのが入ってきた!」「なんだろう!」って印象が浮き彫りになってました。
そして、話が進み、雲行きが怪しくなってくる。すると、あの衣装、外見は華やかな世間さまから見れば、色合いといい、風貌といい、風変わりで興味をそそるというより、明らかに凶悪犯に見えました。。。
最初に見た時は本当にまだ幼かったですが、色の効果は大事だと、強く感じた作品でした!(゚∀゚ )
ラスト。雪に埋もれる屋敷で、永久の時を過ごすエドワードには、切なくなったものでした。年老いたキムがエドワードの前に姿を現さないのも、残念にも思いましたが、キレイに終わるには必要な要素だったんでしょうね…(*^v^*)
バグダッド・カフェ (人間ドラマ / 西ドイツ)
<前情報はこれだけで!>
アメリカの片田舎の砂漠にあるさびれたモーテル“バグダッド・カフェ”に突然徒歩で現れた中年のドイツ人女性。
「車もなく 男もなく 突然現れて、かばんの中は男物の服ばかりなのよ!」
バグダッド・カフェの女主人からそんな風に形容されていたジャスミンが、そこで暮らす人々の心を開いて回りながら“砂漠のオアシス”に変えていくまでを描いた作品。
主題歌の“Calling You”は、微妙にくすんだ空の青と併せて、セリフが少ないこの作品の行間に秘められた切なさをより際だたせている。
<鑑賞中・鑑賞後こんな気分が味わえる>
何も考えず一見すると、ほんわかホームドラマ系の作品に思われてしまうかもしれません。しかし彼女たちが以前どんな状況にいたのかを念頭において観れば、作品の良い味がわかると思います。
軽快なテンポの中に物静かな切なさが際立って感じ取れる映画です。
加えて冒頭から「つい見てしまう」作品でした。奇妙なセピア色の画面、しばらく傾いているアングルのせいでしょうか。画面だけでなく、音楽の入れ方も独特なマッチ感があって、観客を飽きさせません。
説明が少なく、日常の情景を見飽きない画面で写し続けます。ユニークな映画で、考える余地が残されている映画なので、解釈や感じ方は本当に十人十色になると思います。
<その他の判断材料>
監督 : パーシー・アドロン (『シュガーベイビー』)
出演 : マリアンネ・ゼーゲブレヒト (『シュガーベイビー』『ローズ家の戦争』)
受賞 : アカデミー賞最優秀主題歌賞ノミネート (「Calling You」)
<ネタバレ感想>
キャラクターもかなり濃く、その容姿からしてインパクトがありました。しかしそれが憎めない! 愛すべき登場人物たちでした。
夫婦喧嘩とか、商売がイマイチ上手くいってないとか、何でもないけど嫌な出来事が折り重なって、日常が綴られていたカフェ。あの乱雑なオフィスにそんな「普段どおりなんだけど、嫌になっちゃう」ような状況が表されていたようにも思います。それが始まりで、この作品の土台になっていたかな?という印象です。
映像、チロチロ弾かれるピアノと相まって、けだるい感じとかいうか。
この「やんなっちゃう生活」を小さなことからこつこつと、けれど劇的に変えてくれたのがジャスミンでしたよね! 最初は変人の目で彼女を見ていたブレンダも徐々に心を開いていくのが観ていて面白かった!
最初はブレンダの女で一つでまとめようとしていた、閑散としていたカフェでした。けれどジャスミンがきっかけになり、娘や、常連客(住み込み客?)まで皆で協力して、とても楽しいカフェになりましたね! この過程、ほんとコミカルで一番気楽に観れたところです!:・(*>▽<*)ゞ
カフェの住人たちがバラバラだった頃は、そこらへんに孤独とか倦怠感とかが漂っていた雰囲気だったけど、皆が一緒になって、一致団結したら、こんなに楽しい日常になりました!って感じです!
しかしあの個性強いマイペースそうな女性の「あんたら皆仲良すぎ」ってのが理由で出て行くっていうのは、なんだかパンチくらったような感じになりましたが…(`ー´;)冷静になれたというか…
やはり「一人ぼっちで生きるより、人と人とのつながりがあって初めて有意義で楽しい人生送れる」、ということが言いたい作品だと思いました。
ラストもこの皆で作り上げていく日常が永遠に続くのを匂わせる終わり方で好きでした。
是非何回か見たい作品です!(´▽`)




